「月の土地が2700円から買える」という話を聞いたことはありませんか?これは単なる都市伝説やSFの話ではなく、実際に購入できると謳う会社が存在します。今回は、このユニークな雑学を深掘りし、月の土地の購入について詳しく見ていきましょう。
月の土地は誰のもの?
まず、大前提として、月の土地は法的に誰のものでもないというのが国際的な見解です。1967年に発効した「宇宙条約」(正式名称:月その他の天体を含む宇宙空間の探査及び利用における国家活動を律する原則に関する条約)によって、いかなる国も月やその他の天体を領有することは禁止されています。つまり、国が「この月の土地は我が国のものだ」と宣言することは許されないのです。
この条約は、月の資源は全人類の共通の遺産であり、いかなる国家もこれを独占してはならないという考えに基づいています。では、なぜ私たちは月の土地を買うことができるのでしょうか?
民間企業が売り出した月の土地
月の土地を販売している会社として最も有名なのは、アメリカの「ルナ・エンバシー(Lunar Embassy)」社です。この会社は、宇宙条約が「国家」による領有を禁じているだけで、「個人」や「民間企業」による所有を明確に禁じてはいない、という解釈に基づき、1980年代から月の土地の販売を開始しました。
創設者のデニス・ホープ氏は、この法の抜け穴に目をつけ、国連やアメリカ、旧ソ連など世界中の政府機関に月の所有権を主張する意向を通知しました。これに対し、異議を唱える国がなかったため、同氏は所有権を主張できると判断し、土地の販売を始めたのです。

月の土地を購入すると何が手に入る?
「月の土地が買える」と言っても、実際に月に行って土地を測量し、杭を打つわけにはいきません。購入者が手にするのは、土地の所有権を証明する権利書や地図です。ルナ・エンバシー社の日本の代理店を通じて購入した場合、通常は以下のようなものが送られてきます。
- 月の土地権利書(Land Deed): 所有者の名前、土地の場所(緯度と経度)、区画番号が記載された証明書。
- 月の憲法: ルナ・エンバシー社が独自に定めた月の土地に関するルール。
- 月の土地所有権の宣言書: 誰が月の土地を所有しているかを宣言する文書。
- 月の地図: 購入した区画がどこにあるかを示す地図。
これらの書類は、あくまでも「ロマン」や「夢」を買うためのものです。法的な所有権を保証するものではありません。
ロマンか、それともビジネスか?
月の土地の購入は、一種の体験型ギフトと考えるのが妥当でしょう。大切な人へのユニークなプレゼントとして、あるいは自分自身の夢やロマンを形にする手段として、多くの人が購入しています。
例えば、月の土地に名前を付けて、未来の宇宙旅行に思いを馳せる人もいるかもしれません。しかし、法的な効力がないため、未来に月が開発されたとしても、購入した土地を担保に銀行からお金を借りたり、誰かに売却したりすることは不可能です。
それでも、多くの人々がこのユニークな「買い物」に惹かれるのは、手の届かない存在だった月を、少しだけ身近に感じられるからではないでしょうか。
まとめ:月はロマンを売る場所
「月の土地は2700円から買える」という話は、法的な所有権ではなく、夢やロマンを売るビジネスとして捉えるべきです。
もし、あなたがこの話に魅力を感じたなら、それはきっと宇宙への好奇心や、壮大なロマンを心に秘めているからでしょう。月の土地を買うことは、未来の宇宙時代に思いを馳せる、素敵なきっかけになるかもしれません。
購入を検討する際は、法的な効力がないことを十分に理解した上で、あくまでも「ロマン」や「ギフト」として楽しむのが賢明です。


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